看護日誌

東京都済生会向島病院、看護部のブログです。看護師が交代で日々の出来事や想いをお届けします。

『ロコモ体操』をやり続けて思うこと

2017年12月28日

私にとってこの1年は、悩んだり,迷ったり,新たな挑戦をしてみたりと色々なことがありました。そんな1年を振返り、私が所属している地域包括ケア病棟での取組を少しご紹介します。

向島病院は2年前に慢性期病棟を地域包括ケア病棟に移行しました。当初は「患者さんのために何ができるのか、スタッフと共に何をしていかなくてはいけないのか」などを考えながらの始動となりました。

私たちは、「患者さんの日常生活レベルを入院前と同じくらいに戻し、元の生活場所に帰れる!!」を目標にし、達成に向け取組んだのが『ロコモ体操』でした。

 

『ロコモ』について簡単に説明しますね。

『ロコモ』とは『ロコモティブシンドローム』の略です。最近では健康サプリメントのCMも多くなり、よく目に耳に情報が入ってくるようになりました。

『ロコモティブシンドローム』は、骨や関節,筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来たしている状態のことをいいます。その機能低下予防のための運動を『ロコモ体操』といいます。私の病棟のロコモ体操メニューは①片足上げ1分間 ②屈伸運動(手摺に掴まってもいいですし、掴まらなくても大丈夫な方は掴まらないで)を1セット15分間程度毎日行っています。

当病棟で『ロコモ体操』を始めたころは、スタッフも慣れていなかったことから苦戦することもありました。また、患者さんの理解を得ることも難しく、始めた当初は2~3人程でのスタートとなりました。運動器の衰えを予防するには、やはり患者さんの参加がなくては始まりません。患者さんに参加していただくため、声かけでのアピールや、『ロコモ体操』の始まる時間に音楽を流して誘ったりしました。参加していただく工夫を重ねる事で、今では多い時には10人以上の患者さんが自分から参加してくださるようになりました。そして患者さんたちからは「いつやるの?」「今日は何時からやるの?」と、『ロコモ体操』を待ってくれている嬉しい問いかけを頂くようになり、自然と時間になったら集まってきてくれるようになりました。

入院当初は臥床生活だった患者さんがロコモ体操に参加し、毎日運動を行う事で一人での起き上がり、立ち上がり、トイレでの排泄ができるようになったケースが幾例もあります。患者さんの家族も面会時は患者さんと一緒にロコモ体操に参加している姿も見かけます。「ロコモを続けたらトイレまで歩けるようになったの。」「家に帰っても看護師さんが教えてくれた体操やってるよ。」、ホント私たちの励みになる言葉です!

私たち看護師が、患者さんの少しの変化を見逃さず毎日継続的にアプローチしていくことの大切さを今回の取組を通して学びました。

新しいことを始める時は入念な準備と賛同してくれる仲間が必要になります。今回師長に賛同しスタッフ全員のベクトルが同じ方向に向いたからこそ、良い成果が生まれたのだと実感しています。

これからも、患者さん家族のニーズに寄り添い、一緒に考えながら互いが満足できるための看護を行っていきたいなぁ、と改めて思っています(^^)。