看護師便り

東京都済生会向島病院、看護部のブログです。看護師が交代で日々の出来事や想いをお届けします。

祭りに寄せて

2008年10月06日

お祭り 9月13・14日は私の町お祭りでした。毎年学会とぶつかり見ることができなかったのですが、今年は学会の日時が早まり、宵宮の儀式(御霊降ろし)も見ることができました。宵宮というイメージから、祭りの前の日でさぞ賑やかなのだろうと思っていましたが、まったく違っていました。それぞれの町内代表者がそろいの浴衣姿で並び、神主さんが祝詞を上げ神様を神輿にお移しする儀式でなかなか厳かでした。
お祭り 翌日は夕食の買い物帰りに神輿が5基勢ぞろいして神社をでていくところを見ました。神輿を載せておく台の上に町内代表が乗るとがやがやしていたか担ぎ手や見物人が一瞬静かになりました。カーンと拍子木を鳴らして代表が台を下りると、担ぎ手が一斉に神輿を担ぎ上げ掛け声もろとも前後左右に揺れながら担ぎ手の足並みをそろえ「セイヤ!セイヤ!」と見物人の拍手に送られ1基づつ神社を勇ましく出て行きます。もろ肌抜いた倶梨伽羅紋々のいなせなお兄さんが担ぎ手の一番前でハッスルしていてびっくりしました。周りの方が、気にしてゆかたをしっかり着せていました。刺青を見せることは神輿の担ぎ手としてはご法度のようです。子供神輿も樽神輿ではなく小さいながら鳳凰が乗った重たげな立派な神輿でした!私は夕食の買い物を同行者に預け、同行者そっちのけで見物人の一番前に入り込み(こんなときは身長の低いことが有利に働くのです。)一緒になって拍手したり声えかけたり・・・。今年は本祭り(4年に1回)ではないということで神社の大きな神輿は出ないと聞いて一寸残念でした。夕べの儀式はあの大きな神輿の前でやっていたのに、どんな意味があったのかなと考えましたが、答えは分からずじまいでした。
お祭り 物心も付かないころ、おかっぱ頭にねじり鉢巻、祭り半纏、股引、こしには鈴や将棋の駒などを飾り父に抱かれて祭りに参加していた写真が一枚残っています。全く覚えがないのですが、その頃の祭囃子が刷り込まれているのでしょうか、ピーヒャラドンドンの音がするといまだにじっとしていられません。久しぶりにお祭りの雰囲気に浸ることができました。
お祭り 駅前広場には屋台が沢山出ていて、おおきな紙コップのビールを結構なお年の方も若者も一緒になって満面の笑顔を浮かべておしゃべりしながら飲んでいました。たこ焼き、焼きそば、お好み焼きに焼きとうもろこし・・・楽しそうにいろいろほおばっていました。ふと外来に見える糖尿病の患者さんの顔が何人か浮かびました。診察が終わり次の外来の予約をとるとき、「その日はダメだな。その前に採血入れてよ」と異口同音にいわれます。「お仕事ですか?」とお聞きすると「お祭りなんだよ。その後の採血はまずいんだよ」「あーお祭りですものね。飲みますか?」「やっぱり、いろいろ係りが回ってくるし、付き合いもあるんだよ」「そうですよねー。いろいろ役割があるとお付き合い大変ですものね。お酒だけじゃ済みませんよね」「いやー、ま、そこそこ考えるけどね・・・」「そうですか。とりあえずお祭り、楽しんでください。お祭りが楽しめるようお祭りまではちょっとお酒控えて・・・」「そうだね」こんな会話が飛び交います。その後次の診察時「思ったより上がってなかったですね。いつものように楽しめましたか?我慢されたんじゃないですか?」「いやそこそこはね、でも思ったほど飲めなかったよ。」といわれる方が多く、中性脂肪があがっても20から50上がるぐらいでした。
お祭り もっともHbA1cにはすぐに反映されませんので2・3ヶ月までは気が許せませんが。大丈夫かな・・・と思っていた方がそう乱れていないとほっとします。「飲まないように!」なんて言うより患者さんを信じて「楽しんでください」と送り出すほうが意外と自重するものだな・・・と思いました。改めて「・・・してはいけない。」という禁止言葉を使わないように心がけなければいけないなーなどと考えながら楽しそうに食べて飲んでおしゃべりしている方々をしばし眺めていました。それにしても患者さんは思いっきり楽しめたのかな・・・
 えっ!私ですか?ま、嫌いじゃないしそれなりに・・・

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