看護日誌

東京都済生会向島病院、看護部のブログです。看護師が交代で日々の出来事や想いをお届けします。

テーマ:日本の医療の将来に向けて私たちができること

2014年12月02日

皆さんは医療の2025年問題をご存知でしょうか?医療費や税金など国の政策でも大きく取り上げられていますので、皆さんの関心も大きいところではないでしょうか。

私の両親は昭和20年代前半生まれの第一次ベビーブーム世代。いわゆる「団塊世代」です。この団塊世代が75歳以上の後期高齢者となるのが2025年です。人口統計から出生率では1を割っているところ(東京都もそうなんです)もあり人口減少社会に突入しました。高齢者は何らかの病気を持つことが多く、複数の病気や、長期にわたる治療が必要になることが多く、医療費を含む社会保障費が上昇します。ですが、生産年齢層(15~64歳)が減少している現代、医療・介護に関わる人材不足が深刻な問題にもなっています。少子高齢化のイメージ図でもわかるように、2025年には3.3人で1人の後期高齢者を支えることになります。

厚生労働省ではこの2025年を1つの区切りとして、医療・介護における改革を行っています。医療機関は地域における役割を明確にし、他の医療機関や介護施設等との連携をすることを求められるとともに、在宅医療への推進も求められています。

この医療政策を受けて、当院でも10月から「地域包括ケア病棟」を導入しました。3階病棟は急性期病棟、4階病棟は地域包括ケア病棟となりました。今までと違うのは、急性期治療が終了した時点で地域包括ケア病棟への移動を考慮するところです。簡単に言うと早期に地域に帰れる、または自宅に帰れる準備をするための病棟と捉えて頂くとよいと思います。病院運営上、患者さまには病棟移動というお手間をとらせますが、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

私がこの2025年問題を知った時に感じたことは、「少子高齢化社会を向かえる中で自分ができることは何だろう・・・」ということでした。もちろん働けるうちは看護師としてずっと仕事をしていきたいと思っています。そのためには自分が高齢者になっても、運動器機能の障害がなく、歩く・排泄・食事などが自分で行えることで、「元気でいる、健康でいる」ということなんじゃないかと思います。

よくメディアなどで「ロコモティブシンドローム」「ロコモ体操」などという言葉を聞いたことはありませんか?「ロコモティブシンドローム」とは運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態を表す言葉です。そして「ロコモ体操」とはロコモティブシンドローム対策としての運動です。以下で紹介していきます。

トレーニング①< 片脚立ち >

トレーニング②< スクワット >


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(日本整形外科学会公認 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイトより引用)

< 食生活でのロコモティブシンドローム対策 >

①    メタボリックシンドロームで肥満になると体重が増えた分、腰・膝に負担がかかる原因となります。一方ダイエットや食欲不振などで栄養が低下すると、骨や筋肉の量が減ってしまいます。ロコモティブシンドロームに陥らないためにはメタボや痩せずぎにならないよう食事に気を付けましょう。

②    私達が健康に生きていくために欠かせない栄養素は、炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルの「5大栄養素」です。これらをバランスよく摂取していきましょう。

 

私と同じようにロコモティブシンドロームを予防して、年をとっても元気でいたいと思っている方はたくさんいると思います。ですが高齢になって病気になり入院生活を強いられると、入院前は歩けていた方が歩けなくなることもあり、また元の状態に戻るまでにはかなりの日数・時間がかかります。場合によっては、入院前の状態まで戻れないこともあります。若いから大丈夫と思っている方も、骨や筋肉の量のピークは20~30代です。若いうちから運動習慣をつけることで骨・筋肉が強く丈夫に保たれますので、適度な運動習慣をつけていきましょう。皆さんもロコモをもっと知って予防し、高齢化社会の日本の未来を少しでも明るく元気にしていきませんか。

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